“朝ドラ”感満載の『わろてんか』、初週は明るく正攻法 今後の「陰」に期待

“朝ドラ”感満載の『わろてんか』、初週は明るく正攻法 今後の「陰」に期待

“朝ドラ”感満載の『わろてんか』、初週は明るく正攻法 今後の「陰」に期待  クランクイン!

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 10月2日にスタートしたNHK連続ドラマ小説『わろてんか』。これは、吉本興業の創業者・吉本せいをモデルにしたと思われる「女性の一代記」。そして、『澪つくし』(85)で明石家さんまがラッパの弥太郎を演じて以来、芸人たちが朝ドラの世界に華を添えてきた流れの「集大成」にあたるような作品である。


 第1話冒頭では、いきなり桂南光による落語の「ちりとてちん」をかけるサービスぶりに、まず驚かされる。『ちりとてちん』といえば、ご存知の通り、放送時間を変更した『ゲゲゲの女房』からの復活を経て『あまちゃん』以降続いている“朝ドラバブル”以前、今からちょうど10年前の作品だ。

 視聴率こそ苦戦したものの、いまだに最高傑作として挙げる熱烈なファンが多く、「細かい演出などもチェックするために、(BS・昼放送含めて)1日に3回観る」といったディープな視聴方法が浸透するようになった、ハシリの作品だとも思う。しかも、ヒロインの相手役は、『梅ちゃん先生』で相手役を務めた松坂桃李、父親は『てっぱん』のお父さんの遠藤憲一、母親は『ノンちゃんの夢』以来の鈴木保奈美(※ヒロインではなく、脇で美貌が輝いていた)、祖母は『ゲゲゲの女房』の「イカル」こと、茂の母・絹代役の竹下景子。これ以上ないほどに「朝ドラ」感満載のキャストである。

 ヒロイン・てんはまだ顔と名前が一致しない人も多い、葵わかな。大きな瞳の明るいタヌキ顔は、一見して王道の「朝ドラヒロイン」だし、まだ演技経験は多くないとはいえ、映画『サバイバルファミリー』で小日向文世、深津絵里、泉澤祐希とともに4人でメインキャストを立派に務め上げた実績もあり、「フレッシュ感+安心感」のバランスがとれた絶妙な人材である。

 また、ヒロイン・藤岡てんを、可愛い子役(新井美羽)時代から始めていること、ヒロインの「ゲラ」(笑い上戸)のせいで仕事に失敗した父が、ヒロインに「笑い禁止令」を出すという不条理さ、父がヒロインにとっての壁となって立ちはだかる点も、朝ドラ的な正攻法の展開だ。

 さらに、笑うことを禁止されたヒロインと運命的に出会う藤吉役・松坂桃李の存在は、ちょっとずるい。朝ドラでは2度目の相手役ということで、フレッシュ感がないこと、子役との年の差を含めて、『あさが来た』の新次郎役・玉木宏とかぶる部分は多い。玉木演じる新次郎の場合、あさに「パチパチはん(そろばん)」をくれ、商売の道へ進ませてくれたが、『わろてんか』の藤吉もまた、「笑い禁止令」の呪縛から解放してくれる王子様的登場の仕方が、まるで少女漫画のよう。

 幼いヒロインが泣いているところに突然現れ、「おチビちゃん、きみは泣いた顔より、笑った顔のほうがかわいいよ」と、その後の人生の指針を与えてしまう、漫画『キャンディ・キャンディ』の“丘の上の王子様”を思い出してしまった(※一定以上の年齢層にしか通じない例えですみません)。


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