【解説/みどころ】
今村昌平が初めて撮った劇場用ドキュメンタリー。佳江さんは俳優の露口茂の手を借りて、行方不明の婚約者を追う。露口の役割は、今日でいうレポーターとは性格を異にしていて、作者=今村昌平の分身かつ佳江さんのパートナーとしての役割を担っている。婚約者の足跡を追ううちに、浮かび上がってくる新事実と佳江さんのリアクションにカメラは肉迫。取材される女性が取材者の露口に私的な興味を抱き始めて、事態が思わぬ方向にねじ曲がっていくさまなど、“カメラは事実に対して中立を貫く”といった優等生的発想からは、決して捉えられない興趣がある。ドキュメンタリーの可能性と落とし穴を明確に示し、公開当時反響を呼んだ。
- キャスト
-
早川佳江/
露口茂/
早川サヨ/
- スタッフ
-
監督:
今村昌平
- 上映時間・制作年
- 130分/1967年
- 制作国
- 日本
- 配給
- ATG=日本映画新社=今村プロ
-
[ADVERTISEMENT]
-
[ADVERTISEMENT]