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世界中で愛されるフランスの児童書の誕生秘話を描く、アニメ映画『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』予告編解禁

映画

映画『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』場面カット
映画『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』場面カット(C)2022 Onyx Films ‐ Bidibul Productions ‐ Rectangle Productions ‐ Chapter 2

 2022年アヌシー国際アニメーション映画祭にてクリスタル賞(最高賞)を受賞した映画『プチ・二コラ パリがくれた幸せ』(6月9日公開)より、日本版予告編が解禁された。

【動画】アニメ映画『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』予告編

 本作は、世界中で愛されるフランスの児童書「プチ・二コラ」の誕生秘話を描くアニメーション映画。フランスで50年以上愛され続け、世界30ヵ国で翻訳されているロング・セラー「プチ・ニコラ」。その魅力の源は、親友同士の原作者、ジャン=ジャック・サンペとルネ・ゴシニの運命に屈することのない人生にあった―。

 パリの街並みを望む小さなアトリエ。イラストレーターのサンペと作家のゴシニは、いたずら好きの男の子のキャラクター、ニコラに命を吹き込んでいた。大好きなママのおやつ、校庭での仲間達との喧嘩、先生お手上げの臨海学校の大騒ぎ。ニコラを描きながら、望んでも得られなかった幸せな子供時代を追体験していくサンペ。また、ある悲劇を胸に秘めるゴシニは、物語に最高の楽しさを与えていった。児童書「プチ・ニコラ」の心躍らせる世界を創造しながら、激動の人生を思う二人。ニコラの存在は、そんな彼らの友情を永遠のものにしていく。

 本作を初めてアニメーション作品として映画化するにあたり、原作のイラストレーターであるジャン=ジャック・サンペがグラフィック・クリエーターとして参加。原作者二人の人生に「プチ・ニコラ」の物語を交えて描く、子供時代へのノスタルジーと創作の喜びに満ちたこの物語は、昨年の第75回カンヌ国際映画祭スペシャル部門に出品されプレミア上映されると、「繊細で優しさにあふれた傑作」(Le Monde)、「心があたたまる喜びいっぱいの1本」(Screen Daily)と高く評価された。

 そして、2022年アヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞となるクリスタル賞を受賞。さらにプチョン国際アニメーション映画祭、ケンブリッジ映画祭で観客賞を受賞、アニー賞やセザール賞にもノミネートされるなど、世界中がその愉快であたたかな物語と美しい映像に魅了された。

 監督は、テレビアニメシリーズのディレクターとして活躍してきたアマンディーヌ・フルドンと、アカデミー賞長編アニメ映画賞ノミネート作品『失くした体』を含む数々の映画賞受賞作品に編集として携わり、本作で監督デビューを飾るバンジャマン・マスブル。

 劇中のゴシニの声を担当したのは、『恋愛睡眠のすすめ』『ナイト ミュージアム2』のアラン・シャバ。サンペの声は『ミモザの島に消えた母』のローラン・ラフィットが担当。原作者のジャン=ジャック・サンペはドローイングを確認するなど制作過程を見守り、カンヌ国際映画祭でのワールドプレミア上映やアヌシーでの最高賞受賞を見届けて2022年8月に89歳で亡くなった。

 日本版予告編は、1955年、パリの小さなカフェでイラストレーターのジャン=ジャック・サンペが、友人のルネ・ゴシニに「君には文才がある、一緒に組まないか」と相談するところから始まる。そして「君が物語を作って 僕が絵を描くのさ」と意気投合し、2人が作ったやんちゃな男の子ニコラを主人公に物語を紡ぎ始める。

 学校での写真撮影に大騒ぎするニコラと友達のエピソードに「普通すぎ?」と心配するサンペに、「とんでもない。イメージ通り、完璧だよ」と答えるゴシニ。学校のちょっと色っぽい先生のイメージは「服はワンピース、髪はシニョン。生徒のマドンナだ」「マリリン・モンローっぽすぎる」とワインを片手に話し合う。小さなアトリエでの親友2人の共同制作は楽しさに満ちあふれていた。

 しかし、サンペとゴシニにはそれぞれ辛い過去が。サンペは、幼いころ親子関係が悪く、暗い子供時代を過ごしていた。ゴシニには第二次世界大戦当時、ナチス・ドイツのフランスへの侵攻により母の兄妹が強制収容所に送られたという過去があった。そんな“悲しみ”を知っているから、“幸せ”な物語を紡ぐことができたサンペとゴシニ。そして二コラを通して楽しい子供時代を追体験している二人は、二コラに「新しい物語を書けば元気が出る」と語りかけられ、「二人で生み出した“ニコラ”を通して、僕らは生き続ける」と応えて乾杯する。

 色彩豊かなパリの美しい映像と、映画『アーティスト』のルドヴィック・ブールスが奏でる楽しい音楽でつづられる、フランスで長年愛される「プチ・ニコラ」の誕生秘話を凝縮した心あたたまる予告編となっている。

 なお本作の特別鑑賞券(1500円/税込)が、3月24日より販売開始。前売特典として、劇場窓口でA5サイズのスペシャル・クリアファイルが付く(先着順・数量限定)。クリアファイルの表面は「ニコラの学校の風景」、裏面は「パリのエッフェル塔と上空を飛ぶ赤い飛行機」が描かれている。

 映画『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』は、6月9日より新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国順次公開。

映画『プチ・ニコラ パリがくれた幸せ』予告編

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