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北野武ワールド全開! 映画『首』“どいつもこいつも狂っている”本予告解禁

映画

 北野武監督最新作『首』より、“どいつもこいつも狂っている”本予告とポスターが解禁された。

【動画】“どいつもこいつも狂っている” 北野武監督の真骨頂!映画『首』本予告

 本作は、北野監督が初期の代表作の1本『ソナチネ』と同時期に構想し、30年もの長きに渡って温め続けていた戦国スペクタクル映画。巨匠・黒澤明が生前「北野くんがこれを撮れば、『七人の侍』と並ぶ傑作が生まれるはず」と期待していた念願の企画の映画化だ。“本能寺の変”が、戦国武将や忍、芸人や百姓といった多彩な人物の野望や裏切り、運命とともに描かれ、キレ味抜群のバイオレンスと笑いをはじめとした北野ワールドのエッセンスが全開する。第76回カンヌ国際映画祭「カンヌ・プレミア」部門に正式出品された。

 この野心作に、豪華&異色のキャストが集結。北野武自らが“本能寺の変”を策略する羽柴秀吉を飄々(ひょうひょう)と演じ、織田信長に複雑な感情を抱く明智光秀を西島秀俊が演じる。加瀬亮が狂乱の天下人・織田信長を怪演し、浅野忠信と大森南朋も秀吉を支える軍師・黒田官兵衛と弟の羽柴秀長をユーモアたっぷりに演じ切る。さらに、中村獅童が秀吉に憧れる百姓・難波茂助を演じ北野組に初参戦を果たす。そのほか、木村祐一、遠藤憲一、桐谷健太、小林薫、岸部一徳らが歴史上の重要人物に独自のキャラクターでなりきっている。

 本予告は、第76回カンヌ国際映画祭で北野監督らが拍手を浴びている様子、そして多数の野ざらしにされた屍が転がっている戦場、燃え上がる本能寺が映し出されるところから始まる。続いて、大義も情けも無い狂乱の戦国の世を生きる織田信長(加瀬亮)、羽柴秀吉(北野武)、徳川家康(小林薫)、明智光秀(西島秀俊)ら武将たちから、忍・芸人・百姓まで、それぞれの野望・欲望・裏切り・策略が入り乱れるさまが鮮烈に描かれている。

 映像にはさらに、荒木村重(遠藤憲一)、難波茂助(中村獅童)、曽呂利新左衛門(木村祐一)、羽柴秀長(大森南朋)、黒田官兵衛(浅野忠信)、千利休(岸部一徳)ら個性豊かな顔ぶれも。本能寺の変、信長の跡目をめぐる“山崎の戦い”…血肉飛び散る死闘の果てに待ち受けているものとは。息を呑んでしまうような緊張感に満ちた、北野武作品史上随一のスケールを感じさせる映像となっている。

 本ポスターは、狂気を纏う天下人・織田信長、“本能寺の変”を策略する羽柴秀吉、織田信長に複雑な感情を抱く明智光秀をはじめ、徳川家康、秀吉を支える軍師・黒田官兵衛、秀吉の弟の羽柴秀長、秀吉に憧れる百姓・難波茂助、徳川家康、千利休ら狂乱の戦国の世を生きる曲者たちが鋭い眼光を放つ姿を、モノクロでスタイリッシュに配置したもの。上には「狂ってやがる。」というコピーが添えられ、それぞれの強い覚悟・野望・欲望が感じられるデザインだ。

 本作の脚本について、明智光秀役の西島は「生きるか死ぬかの毎日で、首だけになってしまえば、地位も名誉も何もないという無常観。死と隣り合わせの日々の中、滑稽なことと笑った直後に悲惨なことが起きたり…他の監督では感じることのできない、北野監督ならではの世界観があった」とコメント。

 織田信長を演じた加瀬も「北野監督は色々な戦いを経てトップに立った方。その中で色々を感じたことをあらゆるキャラクターに散りばめていて、それぞれの武将たちには監督の人生とも重ねられると思った」と明かした。

 今回の撮影について、北野組への参加は『Dolls』(2002年)以来だという西島は「急遽追加になったシーンで大掛かりなセットを組んだのに1カットで終わったことがあった。準備にいくらかけても『ここは撮り切った、もう大丈夫』という判断、切り替えは当初と変わらない。今回も直前で追加になった大掛かりなシーンがあって、すごい労をかけたのですが、ヒキのカットを撮ってすぐ終わってしまう。そういったところに監督の美学を感じたし、ずっと変わっていないと感じた」と振り返る。

 『アウトレイジ』シリーズにも出演した加瀬は「今までは助監督を通じて演出を受けていたが、今回は北野監督が直接現場に来て、一言ふた言おっしゃってくれることが多く、丁寧な演出を多く受けた感じがした」と述懐。

 また、「すぐ本番に行くという恐怖がある」と北野組を評するのは、羽柴秀長役の大森。何もするなという空気を感じながらも、役者として何もしないわけにもいかない。「一度、どこまで許されるのか、北野監督との気配でせめぎ合うというか…でもこれは本当に怖い。よっぽどのことがないと北野監督は『もう1回』っておっしゃらないんですよ。何回も同じことをやるのも大変ですが、1回しかできないという緊張感。これもすごく感じました」と明かしている。

 映画『首』は11月23日より全国公開。

映画『首』本予告

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