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柄本佑、義父・奥田瑛二のNG連発に「俺は俺ですっげぇ緊張してました」

映画

映画『痛くない死に方』初日舞台あいさつに登壇した、(左から)奥田瑛二、柄本佑
映画『痛くない死に方』初日舞台あいさつに登壇した、(左から)奥田瑛二、柄本佑 クランクイン!

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笠井信輔

 俳優の柄本佑が10日、都内で行われた主演映画『痛くない死に方』初日舞台あいさつに、共演の宇崎竜童、奥田瑛二、原作者の長尾和宏氏、高橋伴明監督とともに出席。柄本が、義父でもある奥田のNG連発に「俺は俺ですっげぇ緊張してました」と当時の心境を振り返った。

【写真】柄本佑、奥田瑛二、宇崎竜童らが登壇 映画『痛くない死に方』初日舞台あいさつ

 本作は、延命治療の現実をめぐる、患者と家族、そして医者の物語。医学の進歩に伴い延命治療が可能になったが、そこにはかつてあった自然な死はもはや存在せず、人が死に方を選べないジレンマ、アイロニーがあるのではないかと問いかける。柄本は主人公の在宅医師・河田仁を演じる。

 柄本は「高橋伴明監督の大ファンでして、監督の作品に出るのが夢でした。しかも主役という立場で出させていただけて、とても幸せな一本です」と話し、「今、すごい方々の間に俺いるなと思っています」と大御所に挟まれてのあいさつに恐縮した。

 また「『痛くない死に方』というタイトルなんですけど、僕は生き方についての映画なのかなと思いました」とコメント。同作を時代劇『鬼平犯科帳』のようなもの、と発言していたことについて尋ねられると「物の弾みで言ったんでしょうね(笑)」と苦笑しつつ、「『鬼平犯科帳』って僕大好きなんですけど、鬼平がそんなに活躍しないんですよ。基本的には毎話ゲスト主役という形で、物語を進めていくのは鬼平ではないんです。なので、この中で僕は一応主役という形にはなっていますけれど、患者さんとか家族とかの中にいかに目立たずにいるかということがテーマだったりしたのかな」と持論を展開した。

 がん患者の本多彰を演じる宇崎は高橋監督から「手がロックンロールしている」と注意されたという。「がんの患者のわりには元気なんですね。元気にやってもいいと僕は勝手に思ってやっていたら、監督に言われて、少し抑えました(笑)」と笑いを誘った。

 柄本の妻・安藤サクラの父でもある奥田は「主役・柄本佑。困ったな、伴明監督だけでも信頼関係を獲得するには大変なプレッシャーがあるのに、もし俺が下手なことしたらなめられるなと。二重苦みたいなものですよね(笑)」と重圧を告白。「それを克服するために、本当に本を読み込みました。そしたらあまりにも読みすぎちゃってNG連発でした」とぶっちゃけ、「伴明監督が『奥田、大丈夫か』って言うから『うるせぇなこの野郎』と思いながら右見たら(共演の)余貴美子さんが『ふっふっ』て顔してて、正面を向いたら佑が心配そうな顔をして見ていました」と笑いを誘った。

 その時の心境を聞かれた柄本は「あのね、本当に頑張れと(笑)。その(奥田の)長ゼリフの間で僕が質問していったりするんですよ。この一言は失敗できねぇぞ、ここまでうまくいってるのに俺でNGはないなと、俺は俺ですっげぇ緊張してました」と打ち明け、会場を盛り上げた。

 映画『痛くない死に方』は、全国順次公開中。

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