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『青天を衝け』では上白石萌音が好演 “篤姫”を演じた人気女優たち

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宮崎あおい

北川景子

上白石萌音

NHK大河ドラマ

■ 初々しい12歳から貫禄の晩年まで熱演 宮崎あおい/2008年大河ドラマ『篤姫』


 ドロドロした女の戦いを描いた『大奥』の記憶もまだ強烈に残る2008年、篤姫を主役にすえたのが宮崎あおい主演のNHK大河ドラマ、その名も『篤姫』だった。昔から「幕末モノは当たらない」と言われていた従来の大河の常識を大きく覆すように、女性たちの共感を呼び、大ヒット作となった。宮崎は放送開始時の年齢が22歳1ヵ月。大河ドラマ史上最年少主演として、篤姫の明るく元気な12歳の少女から、49歳までの人生を演じた。

 少女時代を演じる宮崎の声が細く、かわいらしすぎるという懸念も少なくなかった。しかし、明るく前向きなヒロイン像は、「朝ドラ」的魅力もあった。脚本家の田渕久美子が唯一キャスティングにこだわったという堺雅人演じる「うつけ」家定もまた非常に魅力的で、家定への愛ゆえに徳川を守り抜くという大河『篤姫』のオリジナル解釈に惹(ひ)かれた視聴者は多かっただろう。

 ちなみに、今も変わらぬ永遠の「童顔」ぶりは、篤姫を演じる上で、役柄の加齢とともにむしろ崇高な気配も漂わせる迫力になってくる。低い声に、血管の浮かび上がる額、冷たい表情は、どこか老婆のような貫禄があった。愛らしい面影が残っているからこそ際立つすごみである。

■ 人間味あふれる篤姫像を体現 北川景子/2018年大河ドラマ『西郷どん』


 2018年の大河ドラマ『西郷どん』で北川景子が演じたのは、貫禄のある強い篤姫像に比べ、迷いや弱さを持ち合わせた細やかさのある篤姫だった。1話で1年、3年と進んでいく時間感覚の中で、年齢を重ね、立場も変わっていく。

 しかし、そうした変化の一方で、淡い恋心を抱く鈴木亮平演じる西郷隆盛との関係性は変わらず、再会したときには重ねてきた時間や立場の変化を全て忘れたような、恋する女性の顔になっていた。これまでの篤姫とはまた違った解釈の、人間味あふれる女性像がそこにはあった。

■ 弱冠23歳で慶喜を圧倒する凄み 上白石萌音/2021年大河ドラマ『青天を衝け』


 現在放送中の『青天を衝け』で演じている上白石萌音といえば、外見的りりしさ・強さを漂わせるこれまで演じてきた女優たちとは異なる系譜に見え、キャスティングが発表された際には驚きの声もネット上で寄せられた。

 しかし、いざ作品に登場すると、わずかな出番でも強い印象を残すことや、薩摩ことばの巧さが称賛された。さらに天璋院になり、年齢を重ねた設定になってからは、メイクの効果もあり、実年齢23歳の上白石が、和宮を演じる30歳の深川麻衣よりもずいぶんと年上に見えるのだから、感心してしまう。

 先月放送された第25回「篤太夫、帰国する」では、鳥羽・伏見の戦いに敗れて江戸へ逃げ帰ってきた慶喜(草なぎ剛)を、怒りを秘めながら静かに罵り続け、最後には「お腹を召されませ」と冷たく宣告。ストレートに怒りをぶつけるより、かえって恐ろしさを際立たせた。

 どの作品のどの役柄でも、鑑賞者の意見を好意的なものへ変えていくのは、上白石萌音という女優の特異な魅力なのだろう。これまでの篤姫たちとともに、一度見比べてみると面白いかもしれない。(文・田幸和歌子)

 大河ドラマ『青天を衝け』はNHK総合にて毎週日曜20時放送。BSプレミアム、BS4Kにて18時放送。

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