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毛の映画『スイートプールサイド』を製作、松竹の新戦略とは?

映画

人気漫画家・押見修造氏の漫画を実写化した『スイートプールサイド』
人気漫画家・押見修造氏の漫画を実写化した『スイートプールサイド』(C)2014松竹株式会社

 6月14日に公開となる松竹メディア事業部配給の『スイートプールサイド』。実は同作、松竹がスタートさせた“チャレンジ企画”のうちの1本として制作された、かなりの意欲作なのである。では、その“チャレンジ企画”とはどのような内容で、松竹が描く未来図とは? 松竹 執行役員 映像本部 副本部長・高橋敏弘氏に話を聞いた。

【関連】『スイートプールサイド』『マザー』場面写真

 まず、高橋氏はチャレンジ企画を説明する前に、映画製作の現状について明かしてくれた。

 「現在の映画製作は、基本、数億円の製作費と数億円の宣伝費をかけ、約10億円以上の興行成績を上げることを目標にしています。しかし、数億円の多額なコストを投入して作品をヒットさせられなかった場合、会社には大きな損失を負わせることとなり、なかなか若手や外部の将来有望なクリエーターにチャンスを与え、プロデューサーとして映画製作を任せられる土壌がないのが現状です」。

 さらに、高橋氏は続ける。

 「今後、当社が映画製作を続けていくなかで企画力、製作力を強化し、より多くのヒット作品や、より多く会社の利益に貢献できる作品を生み出して行くためには、どのような施策があるか検討してきた結果、やはり育成レベルでの映画製作が、ある程度の枠で必要ではないかとの考えになりました。つまり、少ない予算(製作費)で数多くの映画製作することで、若手に育成(練習)の場を与えて様々な経験を積ませ、将来的には大きな作品を任せられるプロデューサーやクリエーターに育てることです」。

 高橋氏の話を踏まえると、現状の形態では最低でも興収10億円。だが、現実はというと、2013年の興収10億円を超えた作品は邦画で34本と、全公開本数591本の約5.7%、1割にも満たないのである。だからこそ、チャレンジ企画の持つ意味合いは大きい。そのチャレンジ企画については、「製作費及び宣伝費含めて3千万円~5千万円の幅で年間3本ぐらいのペースで製作、公開(10~30館)して行く予定」 (高橋氏)とのこと。

 「自社の若手プロデューサーを中心に、ジャンルにこだわらず企画を出してもらい製作していきますが、新しい感覚の企画をどんどん取り入れて行きたいので、様々な業種のクリエーター、プロデューサーの起用もしていければと思っています。また、芸能プロダクションとの連携も強化し、ネクストジェネレーションのタレントを積極的に起用して行く方向です。門戸を広げて様々な人たちに映画製作のチャンスを与えられれば、と」(高橋氏)。

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