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キム・ギドク監督、「言葉を発して演技がダメになる人も」全編台詞なしの利点とは

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映画『メビウス』をひっさげ来日したキム・ギドク監督
映画『メビウス』をひっさげ来日したキム・ギドク監督 クランクイン!

 韓国の鬼才キム・ギドク監督が、衝撃の最新作『メビウス』を引っさげて来日した。これまでも数々の問題作を世に送り出してきたギドク監督だが、この映画では浮気者の夫への怒りから、息子の性器を切断してしまう妻と、その家族の行く末を監督ならではの視点で描いている。韓国では何度も検閲が入り、上映制限されるほどショッキングな内容になっている本作に、ギドク監督はどんな想いを込めたのだろうか。

【関連】制約だらけの過激な「R18+映画」、実はメリットも多い?

 ギドク監督の作品は、観る者の感情を揺さぶり、常に物議を醸す。本作も過激な内容から、韓国国内では大きな反響を呼んだ。そんな状況にギドク監督は「韓国社会は性器、セックス、近親相姦というものに対して、映画的にというより、もっと深刻に、道徳的だったり倫理的にとらえてしまう気がするんです。だから、一度突き抜けて、赤裸々に表現することによって『皆さんがとらわれていることは、すべて観念的なことなんですよ』と伝えたかったんです」と制作意図を語る。

 監督の思惑通り、作品では性器を失った息子、その原因を作ってしまった父親、そして加害者となった母親が、切り取られた“性器”を通して、メビウスの輪のように家族としてつながっていることが、露骨に表現されている。“露骨”であるが故に、日本でもR18+というレイティングになった。「未成年がこういうものを見て誤った判断をしてしまってはいけないという懸念があるから規制するんだと思います。私としても法は守らなくてはいけないし、仕方がないことだと思います」と理解を示す。

 一方で「『映画とは何なのか?』と作り手の立場で考えると、監督は伝えたいものを、最大限ありのまま伝えることが役割だと思っています」とギドク監督は持論を展開。さらに「年齢制限の問題が社会の制度としてあることは認めますが、私は映画監督なので、あくまで作ることに徹しています。『ここは切られるかも、ここは大丈夫だろう』というようなことを考えず、伝えたいことをリアルに表現しているんです」と付け加えた。

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