クランクイン!

  • クランクイン!ビデオ
  • クラインイン!コミック
  • クラインイン!トレンド

  • ウェブ全体を検索
  • このサイト内を検索

水原希子「ダメだったら役者を辞めよう」 すべてをさらけ出して挑む

映画

■ 「もしダメなら役者を辞めなければ」 覚悟を胸に臨んだ作品


 しかし、前述したように『彼女』という作品で巡り合ったレイという役柄は「受け身」では太刀打ちできないほど自分とは違う人生を背負っている。「高校時代から愛している女性を救うために人を殺し、その人と逃避行をするのですが、決して相思相愛ではない。旅のなかで、自分をさらけ出し、罵倒し合い、欲望をむき出しにして…そこで初めて見えてくるものがある」。

 むき出しの本性を、水原希子という人間の生きざますべてをさらけ出して表現する。「まさに自分との闘いですよね」と苦笑いを浮かべると「役者・水原希子として、もししっかりと役を全うできなかったら、役者という仕事には向いていないだろうし辞めなければいけないと思うぐらいの覚悟が必要でした」と、全身全霊を懸けて能動的に作品に挑んだことを明かす。

 そんな水原の覚悟を、メガホンをとった廣木隆一監督も受け止めた。「とても“役者ファースト”で、私が不安なときは『大丈夫だよ』という言葉ではないのですが、常に現場で寄り添ってくださいました。順撮りにこだわってくれたことも本当にありがたかったです」と感謝を述べる。

■ 損得勘定を超えて「表現したいことを悔いなくやっていきたい」


 昨年30歳を迎えたときに巡り合った本作。水原は「区切りを迎えて心境の変化はありました」と切り出すと「自分のなかで、コロナ禍前はとにかく目まぐるしく時間が流れていて、なにかを考える余裕がなかった。でも自粛で一回ストップしたとき、自分にとって大切なもの、表現したいものってなんだろう…とすごく深く考えたんです。そのとき、誰に理解されなくてもいいから、本当に自分の表現したいことにちゃんと向き合おうと思えました」。

 2020年夏に撮影された本作。水原にとって「自分の表現したいこと」がこの作品だった。だからこそ、心身ともに過酷な撮影が予想された作品でも「やりたい」と強い気持ちになれた。

 「例えば、こういう発言や表現をするとコマーシャルがなくなるとか、仕事がこなくなるとか…やっぱりそういうのってあるとは思うんですが、私自身は、一度きりの人生なので、損得勘定ではなく、自分がしっかりと表現したいという気持ちになったら、悔いなくやっていきたいです」と語った水原。

 その表現方法はファッションでも、写真でも、美術でも、どんな形かはこだわらないという。それでも「役者を辞める覚悟」で臨んだ本作を撮り終え、俳優業も「やりたいと思った役柄でしっかり表現していきたいです」とさらなる飛躍を誓っていた。(取材・文:磯部正和 写真:松林満美) 

 映画『彼女』は、Netflixにて4月15日より全世界独占配信。

2ページ(全2ページ中)
水原希子&さとうほなみが気持ちをぶつけ合う 映画『彼女』予告編

この記事の写真を見る

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る