『THE FIRST SLAM DUNK』物語は“痛み”にフォーカス 井上雄彦「関わるならそういう視点で」
映画『THE FIRST SLAM DUNK』公開を前日に控えた12月2日、公式サイトにて本作の監督・脚本を務める井上雄彦がインタビュー(前編)を公開。映画監督としての初めての創作に踏み切った理由、原作『SLAM DUNK』完結後のファンへの思い、そして本作の内容にも通じる現在の視点や価値観について語った。
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■『SLAM DUNK』完結は読者&アニメ視聴者を「悲しませた」 井上雄彦が監督・脚本を担当した理由
本作は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて1990年から1996年まで連載されたバスケットボール漫画『SLAM DUNK』を映像化するアニメ映画。高校バスケを題材に選手たちの成長を描いた原作者・井上自ら監督・脚本を務める。
今回、井上が新作の監督・脚本を担当した理由については「“なんで?”って思いますよね。魔が差したんですかね」と笑ながらも、プロデューサーの熱意が理由のひとつだと明かす。最初は断っていたが、数年かけて企画書やパイロット(先行して製作された映像媒体)を何度も持ち込まれたことで、最終的に「YES」を出したそうだ。
オファーを受けた理由はこれだけれはない。自身の中にも、ファンに「喜んでもらいたい」という気持ちがあった。「世の中の人、自分にとっては読者だったり、アニメの視聴者だったり、『SLAM DUNK』を見てくれてた人たちがいて。で、割と予測しない形で終わってるじゃないですか。自分としては物語的にはああいう形で終わりたくて、思った通りに終わったんです。でも、世の中的には驚きをもって、人によっては悲しまれた人もいらっしゃったと思うんです。やり切ったという気持ちが大きいんですけど、その一方で悲しませた、そういう人もいたなっていう気持ちがあった」。
原作単行本が累計1億部を突破したときは、自ら広告主となって新聞6紙に広告を掲載、廃校を借りて登場人物の10日後を描くイベントを開催。さらにイラスト集や単行本の完全版・新装再編版を出すなど、これまでファンへの感謝をたびたび形にしてきた。
本作の監督・脚本を担当した理由も、そんなファンへを喜ばせたいという気持ちも大きかった。「何か新しく描くことでちょっとでも喜んでもらいたいというのがあって。その都度、喜んでくれる顔を見てきたので。喜んでもらえるのであれば、という気持ちがあったと思います」と語っている。
■ストーリーは“痛み”にフォーカス「自分が関わるならそういう視点でやりたい」
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