韓ドラオタクが選ぶ「2021年ベスト韓国ドラマ5選」 名作が続々誕生した1年に

特集・レポート
2021年12月30日 10:00

■『ペントハウス』

『ペントハウス』より 写真提供:AFLO
 巧みな脚本と“怪物演技”でドラママニアたちを熱狂させたのが『怪物』ならば、ジェットコースターのような大胆なストーリー展開で大衆を虜(とりこ)にしたのが『ペントハウス』シリーズだろう。瞬間最高視聴率31.1%(ニールセン・コリア調べ)という驚異の数字を記録し、2020年〜2021年にかけて社会現象を巻き起こした超メガヒットドラマだ。

シム・スリョン(イ・ジア) 『ペントハウス』より 写真提供:AFLO
 本作は、韓国きっての高級住宅地であり、韓国きっての教育水準を誇る、ソウル・江南(カンナム)エリアにそびえる、100階建てのタワーマンション“ヘラパレス”を舞台に繰り広げられる、欲望渦巻く愛憎サスペンス。

『ペントハウス』より 写真提供:AFLO
 殺人、不倫、出生の秘密、校内暴力など刺激的な要素が詰め込まれ、反転に次ぐ反転、裏切りに次ぐ裏切りに「そんなことあるかよ」と言いながらも、見るのを止められない凄まじい中毒性だ(笑)。 単なる愛憎劇ではなく、教育戦争や不動産をめぐる闘いも描かれるため、ロマンスドラマに飽きてきた…という人はもちろん、男性も楽しめるのではないかと思う。バケモノ級の演技力を誇る俳優陣による狂いに狂った演技合戦は必見だ。「21世紀最高のマクチャンドラマ(非現実的な出来事が次々と起き、展開に行き詰まったようなドラマ)」とうたわれたドロドロ劇は、1話見始めたらきっと虜になってしまうはずだ。

■『ナビレラ-それでも蝶は舞う-』

『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』より 写真提供:AFLO
 企画意図を見た時から、本作が「2021年最高のドラマになるのではないか」と考えていた。なぜなら、『まぶしくて -私たちの輝く時間-』や『ディア・マイ・フレンズ』など“老人と若者”の交流を描いた作品には名作が多い上に、原作となっているのが、星満点と評点9.9点を記録し、“レジェンド人生ウェブ漫画”、“今世紀最高の名作”という高い評価を得ているウェブ漫画だったからだ。

イ・チェロク(ソン・ガン) 『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』より 写真提供:AFLO
 本作は、生計のためこれまで心の奥底に眠らせていたバレエという夢に向かって走り始めた70歳のシム・ドクチュル(パク・イナン)と、夢の前でさまよう23歳のバレリーノのイ・チェロク(ソン・ガン)の成長ドラマだ。

『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』より 写真提供:AFLO
 本作が大きな響きを与えるのは、私たちが人生の中で成し遂げることができなかった、もしくは胸に秘めてきた夢を思い出させ、夢への熱情の前に年齢は数字に過ぎないことを教えてくれたからだ。ドクチュルとチェロクのほほ笑ましい師弟ケミストリーは、笑いと深い感動を与え、挑戦にためらっていた多くの人々の背中をそっと押してくれたことだろう。本作は、困難な時代に慰めと希望を与え、私たちを包み込む春のようなドラマだった。

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Nana(ライター)

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