過去には屈辱や苦悩も経験! BTSが辿った「Dynamite」までの“険しい道のり”

特集・レポート
2021年4月2日 19:00

■「Dynamite」がグラミー賞ノミネート

 新たな扉を開いた『MAP OF THE SOUL:PERSONA』は、「Billboard 200」や全英オフィシャル・アルバム・チャートを含む世界中のチャートで1位を獲得。続く『MAP OF THE SOUL:7』でも1位を獲得したことで、4作連続で首位を果たし、不動の人気を証明しました。

BTS「Dynamite」Official MV


 そして2020年、あの運命の一曲をリリースします。デビュー以来初めて曲全体を英語で歌った「Dynamite」は、新型コロナウイルスの感染が広がり大変な時期を過ごしている世界中のARMYに向け、希望のメッセージを込めた軽快な雰囲気のディスコポップジャンルの一曲。世界中が無力感に襲われる中、ワールドツアーは全面見直しとなり、舞台に上がることができなかったBTSにとっても、突破口であり、新たな挑戦であり、一筋の光のような曲でした。

 この一曲で、ファン層の大きさに影響を受ける「Billboard 200」よりも競争が激しく、非英語圏の歌手が入りにくいチャートに挙げられていた米ビルボードのメインシングルチャート「Billboard 100」で初登場1位を獲得。世界中の人々を照らした名曲「Dynamite」旋風はさらに勢いを増していきます。

BTS(防弾少年団) 米ロサンゼルスで行われた第62回グラミー賞にて(2020年)
 2019年、プレゼンターとして初めて立った第61回グラミー賞のステージ。「いつかここに戻ってきます」とのARMYとの約束を果たす形で、2020年の第62回グラミー賞で、韓国アーティストとしては初めてリル・ナズ・Xとの特別なコラボステージパフォーマンスを披露。着実に階段を上り、2021年ついに「Dynamite」で第63回グラミー賞最優秀ポップデュオ/グループパフォーマンス部門にノミネートされました。惜しくも受賞とはなりませんでしたが、候補に指名されただけでも大きな意味があり、アジアの歌手たちにとって“鉄壁”と呼ばれるグラミー賞にも新しい変化が生じた瞬間でもあります。

BTS(防弾少年団) 米ニューヨークで行われたNBC『トゥデイショー』でのライブインタビューにて(2020年) (C)AFLO
 歴史を辿るとBTSの魅力は語り尽くせない程あります。“ヒップホップアイドル”と揶揄(やゆ)され、ほぼ無名だったグループが、今や国連でスピーチし、グラミー賞にノミネートされるという、まさに“アメリカンドリーム”なドラマチックさがあるのも大きな魅力の1つです。共にここまでの大きな夢を追わせてくれる喜びは、最大の醍醐味でもあり、なかなか味わえるものではありません。

 また2021年は、4月2日(金)に、映画『劇場版シグナル 長期未解決事件捜査班』の主題歌で、back numberとコラボレーションした日本オリジナル曲「film out」を配信、6月16日(水)に、2017年からの4年半の間に日本でリリースした作品を網羅したベストアルバム『BTS,THE BEST』を発売するなど、さらなる活動に期待。今年も、彼らの活躍に目が離せない1年になりそうです。

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Nana(ライター)

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